障害カテゴリ


障害カテゴリでは、ミカヅキカゲリの抱えている障害について書いて行く予定です。
ミカヅキカゲリは一級障害者だ。
身体と精神、両方の障害者手帳を持っている。
身体は、四肢麻痺。
精神は、発達障害の高機能自閉症。
自分で自分の障害を考えた時に、重大に感じるのは発達障害の高機能自閉症の方だ。
四肢麻痺は確かに判りやすく機能が損なわれている。
不便でもある。
だけど、わたしと云うパーソナリティには、直接関係ない。
でも、高機能自閉症は直接わたしと云うパーソナリティに関係する。
わたしが今のように考える根底には少なからず高機能自閉症が関係する。
もっと云うなら、そもそも、わたしが四肢麻痺になったのは、自殺未遂を図ったからである。その自殺未遂の原因はわたしがずっと抱えて生きてきた、生きにくさにある。
生きにくさ。
物心ついたころからずっと悩ませられてきた。
世界に慣れることができない。
観念的なことに思い悩んでは、実際的な生活の前で立ち竦んでしまう。
仮令(たとえ)ば、わたしが思い悩むのは<点>について。
<点>とは、部分を持たないものだと定義される。
長さを持ったらそれは<線>だし、面積を持ったら<面>だ。
純粹なる<点>は、現実には存在し得ないのだ。
そんなことばかりを思い詰めていて、実際的な生活に立ち竦んでしまう。
わたしはおよそ実際的にできていない。
そう云うわけで、生きにくさを抱えたまま、大人になるまで生きてきたわけだけど、耐えられなくなって、自殺未遂を図ったのが2006年の年末。
病院に運ばれて意識を取り戻した時には、まだ躰は動いた。
意識は断続的で、夢を視続けた。
そうするうちにだんだん、躰が動かせなくなって行った。
そして、わたしは四肢麻痺になったのだった。
四肢麻痺になって、判りやすい「障害者」になって、わたしはなんだか楽になった。
人生のレースから脱落することができると云うような。
この云い方には賛否が分かれるところだろうと思うけれど。
その後,実家のある、北九州に帰って、最初は病院を転々とした。
2009年の7月、身体障害者支援施設に入った。
今のわたしが障害者であることは疑いないことだ。
わたしは自分のアイデンティティを帰属させられるところを求めてきた。
その昔にはセクシャルマイノリティーと云うところにアイデンティティを帰属させられないかなとも思ったのだけどうまくいかなかった。
だから、今、わたしはわくわくしている。
障害者として、アイデンティティを帰属させて行けるところを見つけたのだ。
奇妙に聞こえると思うけど、障害者になって、わたしは楽になった。

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